Z

Zには友達がいない。簡単だ。友達だと思っていないからだ。今、周りを取り囲むのは他者であるという認識だし、かつて共に過ごした人は、皆知人である。かつて交際した人も「元彼」ではなく知人である。「だからどーした」という感じである。

何故「Z」かというと、「K}だと何かと実在の人物を勘繰られるのではないかと懸念したためである。

「K」は文豪・漱石の「こころ」に因んで、「known」の「K]は発音しないことから「存在しないもの」という意を表す…ということで非実在人物の象徴としたかったのだが。いろいろ世界は不都合である。

「Z」で始まる人物名は、今のところ思いつかないが、いても少数だ。「Z」の本名は、もちろん頭文字は「Z]ではない。