国内総生産GDP=Gross Domestic Product)を、家計消費・企業支出・政府支出に分けて考えるのではなく、GDPを相対として捉え、経済部門ごとの投資寿命で考える。つまりソフトウェアは3〜5年、工場は35年、床屋は1カ月といったように。

この方式で分析すると、現在の経済的欠陥(これはここ数年、アメリカ経済において資金の流れが停滞してきたことを指す)は、寿命が20年以上の資本投資が減少していることにある。

ソフトウェアは最も寿命の短い資本投資かもしれない。これはうまくいっている。寿命の短いデバイスや機器も堅調を保っている。だが、寿命18〜19年の工業機械への投資は進んでいない。

アメリカの企業融資部門で資金の流れが生じているにもかかわらず、長期資本投資はうまくいっていない。」


                  アラン・グリーンスパンの最近の言論より