今年の参院選は1票の格差が是正されないまま、従来通りのやり方で選挙が行われる見通しだ。憲法は言うまでもなく国家権力を取り締まるもの。憲法を遵守しない現政権が、憲法改正を謳う今の状態。ブラックユーモアを現実にしていいのか?

地方と都市の格差は単に地域格差だけではない。優秀な人間が、それに見合う進学先、ひいては就職先がない為に都市部にそのまま居住してきた経緯がある以上、これは単に地域間格差だけではない。知の軽視でもある。知性の重みを軽くすることで、その声を封じ込める。

また世代間格差でもある。地方農村部に住む人々の平均年齢と都市部居住者の平均年齢ではどちらが高いか。老人の声が大きく反映されるしくみとなっている。

憲法第14条 法の下の平等 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分または門地により、政治的、経済的または社会的関係において差別されない。』

地方公共団体は、都市部と地方農村部との“知の格差”を是正することを考えてはどうか。原発交付金もふるさと再生1億円も、書籍代に使った地方自治体は見当たらない。使いもしないハコモノなどどうでもよろしい。

なぜ図書館を造らないか。将来の地域を背負って立つような人材を、自分たちで育成しようとはしないのか。

必要ないのである。求める声が、地方農村部にはないのだ。或いはあっても、まだまだ旧態依然とした化石のような年長者に阻まれる。