東京で蛸を食べようと思えば、紀伊国屋になる。ボイルした蛸の足1本1000円也を3本くらい買って来て夕食の献立に使う。

せつない。

だって足3本よ? 1ぱいじゃないのよ?

東京で蛸を食べようと思えば、こうなる。
角上魚類にある蛸は、日本海のものなので私は食べない。

明石ダコしか食べない。味が違うんですもの。歯ごたえも違いますもの。
他のは欲しくないわ。

でもどうしていつも、あなたは明石ダコなの? と茹でられて赤くなってじっとしている蛸の足に心の中で話しかける。瀬戸内海に住んでいた蛸さんってことが分かればいいのよ? 大体の場所が分かればいいのよ?
おかしいわ。引田で獲れても明石蛸って名乗ってるんじゃないでしょうね? と微笑みつつ蛸の足に心で聴いてみたりする。

明石の名を付けるとブランドになる。価格も相応になる。

ブランドについて、最近いろいろ思う。
蛸だけじゃなく。いろいろ。