基金ではなく、厚生年金本体の話。

厚生年金が他と統合することなく単体で運用できていれば、これほど財務状況や将来が話題になることはなかっただろう。

国民年金(福祉の考えを取り入れて設立された経緯がある)との統合、それによる2階建て方式への移行。昭和61年。

共済年金と厚生年金の統合。これは現在進行中。

この2つのダメージが大きいのである。

厚生年金と共済年金とでは、本来厚生年金の方が財務状況が良かった。共済年金は財務状況が良くないにも関わらず手厚い給付をして来て、行き詰まったところで財務状況の良い厚年との統合を図ったという経緯がある。

そして厚年の財務状況は悪化。年金というのはそもそも定年を迎えるサラリーマンのその後の生活を保障するシステムであった。シンプルだったものを、財務状況が悪かったり福祉の考えを持った別の年金システムとの統合、細かい法改正を繰り返し、現在の状況を迎えた。

ここに書いたことは一部分ではあるが、見逃せない経緯である。