寄りかかるものがある人は弱いなと思う。寄りかかる頻度が高いほど、寄りかかり方が大きいほど、失くした時の反動の大きさが見て取れる。言うまでもないが、弱さは強さである。容易く反転する。弱さは常に強さを内包し、逆も成り立つ。何処がクローズアップされて見えるかの話である。となると現実は意識である。自意識によりその大半を形成されると言ってよいかも知れぬ。

現実は、本人の認識なしには意識に上らぬ。当人が自分のどの部分をクローズアップするかで、同じ現象は異なった印象を持つ。

そうであるならば、なるべく「寄りかかるもの」に安定性を求めたくなる。何処に寄りかかるか。寄りかかりたいものは無くしたくないものだ。自分自身の中にそれが用意できれば、安定性は少しは増す。メンテナンスも、し易いように見えるがどうだろう。自分自身に安心して寄りかかれる人は、世界と、他者と、距離を持つことができる。自分の中に他者を持つことができる。

自分自身の意識に、それを求める。